COMMENT

天賦の才だけを武器に重い扉をこじ開けようとするファヒム。 彼に差し伸べられる大人たちの優しさに涙がとまらない。
長野智子さん
(キャスター/国連UNHCR協会報道ディレクター)
羽ばたける場所がどれほど尊いかを、この映画は教えてくれる。そして、考える。 チェスのチャンピオンであってもなくても、 命の危険から逃れてくる人々が守られる場所がこの世界に必要だ。
「安全」は「成果」と引き換えであってはならない、と。
安田菜津紀さん
(フォトジャーナリスト)
こうゆういい話が実際に起こる。
それが、自由の女神を生んだ奇跡の国・フランスなのだ。
猫沢エミさん
(ミュージシャン、文筆家)
故郷バングラディシュを去り、パリにやってきたファヒム。
チェスによって未来をつかんでいく姿と、 彼の力になろうとする周囲の人々の思いが熱く迫ってきた。 
中江有里さん
(女優・作家・歌手)
チェスのチャンピオンになりたいという夢と、 立ちはだかる難民認定という現実。
自分の居場所を勝ち取らんとする少年の雄姿と葛藤を、 鮮やかに描き切った作品です。
小島慎也さん
(チェスプレーヤー)
難民問題からチェス大会の雰囲気まで、 この映画ではすべてが「リアル」に包まれています。
少年の成長とそれを見守る人々の優しさに心温まりました。 ボナペティ!
篠田太郎さん
(チェスプレーヤー)
チェスの大会を通して難民として市民権獲得を目指す バングラディシュの少年を描いた物語。
チェスのことが詳しくなくても、 大会の張りつめた緊張感や観覧席で見守る恩師の描写で、 雰囲気を楽しめると思います。
阿部裕太さん
(筑波大学チェスサークル Café Régence)
祖国での暴力、家族との別れ、 フランスへの到着後あっという間に尽きるお金とホームレス生活、 厳しい難民申請の手続き。
日本に逃れた難民と全く変わらない困難な世界が描かれていた。

一方で、主人公のファヒムの存在が周囲を巻き込み、変えていく。
チェスでつながるコーチや友人たち。
「不法滞在のイスラム教徒」が「ファヒム」と名前で呼ばれるようになり、 彼と父親の幸せを心から願い、動き出す人たちが増えていく。

私たちの住むこの日本社会にもたくさんの「ファヒム」がいる。
彼らと家族の幸せを願い、手を差し伸べる人が増えていってほしいと思う。
石川えりさん
(認定NPO法人 難民支援協会 代表理事)
*順不同